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イギリス・サウスウェルのブラムリー・アップル・フェスティバルに行ってきます!
ブラムリーファンクラブ誕生から10周年のお祝いのランチ、長野県飯綱にあるサンクゼールのレストランで行われました。
ファンクラブは,きたろうさん、えのっちさん、ふじっこさんの3人で10年にわたり、ブラムリー好きというその情熱から、多くの人にその魅力を広めてこられました。
小布施での栽培から始まったイギリス生まれの料理用リンゴである、ブラムリーは、彼女たちの地道な活動により、お菓子やパン、レストランなどで現在では信じられないほどに広く使われるようになったと実感しています。
多くの人が使うようになれば、生産者さんも栽培ができる、そして私たちがブラムリーを今後も楽しみ続けることができる、その「‘もちつもたれつ」の関係を大切にされた結果、今や北海道にまでもその輪が広がっています。
私の夫のいとこは北海道の余市で農場を経営していますが、うれしいことに私の影響でブラムリーを栽培をしてくれるようになり、今年で2回目の収穫を迎えました。
心からの感謝の気持ちで参加したお祝いのランチは、素晴らしい景色を眺めながらの地元のリンゴで作られたシードルから始まり、シェフの工夫を凝らした、ブラムリー尽くしのお料理でした。その味わいを楽しみながら、ブラムリーとの不思議な縁を思い返していました。
1989年に出版した「イギリスのお菓子」のなかのアップルパイについて、私は「クラブアップルという小さな野生種から、青くてじゃがいものようにゴツゴツとして大きいクッキングアップルまでいろいろです。パイをはじめ、料理用に火を加える時にはこの酸味が強く、身も固くしまったクッキングアップルが好まれています」と書きました。
私を家族のように迎えてくれたクック家では、庭に実るクッキングアップルを使って、奥さんのリタがアップルパイを焼いていました。そのおいしさに魅せられた私は、日本では見たこともないリンゴのことを書かずにはいられなかったのでした。
この文章を読んでくださっていたブラムリーファンクラブのお一人、ふじっこさんが小布施のブラムリーを携えて、私がお菓子講座をしていた国領YWCAに訪ねてくださいました。もう何年も前のことですが、それがブラムリーファンクラブとの出会いでした。
その出会いに始まり、ファンクラブの皆さんのおかげで、ブラムリーを通して多くの方に出会うことができました。そしてそのブラムリーを通したイギリス文化を知ることができたおかげで、「幸福なイギリスの暮らしを訪ねて」にブラムリーについての1章を書き、そして、この7月に出した新刊「物語のティータイム」にもファージョンの「リンゴ畑のマーディン・ピピン」の物語に描かれたリンゴとともに、ブラムリーにも触れました。
ブラムリーは約200年前に偶然実生で誕生し、その原木はまだイギリス・ノッティンガムのサウスウェルの町に存在しています。その苗木を最初に販売し、全英にその苗木を普及させ、英国全土の生産高45%を占めるリンゴとして広めた、著名な苗木商であるメリーウェザー氏、その彼を曾祖父にもつセリアさんとの出会いもやはりファンクラブを通してのものでした。
2013年9月にセリアさんが来日されましたが、その前にファンクラブの方たちが私の著書を送ってくださっていたおかげで、セリアさんが私のことを知っていてくださったことがうれしいことでした。
それをご縁にセリアさんとの交流が生まれ、2015年にはセリアさんの住むデボンを訪ねしました。セリアさんの住む村は、まるでアガサ・クリスティーのミステリーの主人公、ミス・マープルが住んでいそうな、隣人たちとの温かいつながりのある、小さな村でした。
「ブラムリーは人と人とを結びつけるリンゴ」とはセリアさんの言葉ですが、私もそのことを実感しています。
そして、思わぬお誘いがセリアさんから届いたのです!
10月21日にサウスウェルで開かれるブラムリーアップル・フェスティバルにゲストとして参加することになりました。
今でもブラムリーに詳しく、日本にブラムリーを広めた貢献のあるファンクラブの方たちがこのフェスティバルに参加されるのが一番ふさわしいことと思っていますが、ファンクラブの方たちに代わって私が行くことにしました。私が得る情報は恩返しとして、ファンクラブの方たちと共有するつもりです。
フェスティバルを通して、ブラムリーがどんな出会いをもたらしてくれるのか、さらなる新しい出会いが待っていることへの期待に今は胸をふくらませ、どきどきしているところです。
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